これからも、みんなの部活!  〜最終話的? とめどないあとがき   あるいは あとがき的? 一段落風最終話 「そうだ! せっかくだからさあ、『ねこじゃらし』でパーティー しない? あたし、マスターに掛け合ってみるから!」 「待てよ香織、俺も何か手伝おうか!」 「あ、じゅん君、僕も手伝うよ! ね、杏子ちゃん?」 「じゃあ、私も!」 「あらら、みんな行っちゃった。いいの、圭太は行かなくて?」 「無茶言うなよ? もうくたくただっての…」 「そっか。とにかく長い間お疲れさん、だもんね?」 「そうだよなあ。何たって1年3ヶ月くらいの間、ずっと主役だっ たもんなあ…」 「そういう事を言うわけ? でもあたしの方が作者に気に入られて るよ?」 「あーそー。そりゃあよかったなあ…」 「でも、最初の頃はどうなることかと思ったね?」 「まあな。正直言ってここまで来れるとは思ってなかったよ」 「実際のところ、作者は何回か打ち切ろうって考えたこと、あった らしいよ? 同好会が出来た直後とか、合宿が終わった時とか…」 「それでも、やっぱ区切りまで持ってきたかったってわけか。詩歌 の喘息の話が書きたかっただけじゃねえのか?」 「ひっどーい! あんちゃんの話だってあったじゃない?」 「そう言えば、みんな口癖があったんだよな? これが個性を見せ るのに結構役に立ったらしいぜ? 詩歌が『ひっどーい』だろ?」 「麗ちゃんが『すごいね?』だったし、あんちゃんが『あの… 私…』 だもんね? で…」 「やっぱ、じゅんの『ったく、しゃあねえなあ』だよな? これの おかげでどれだけ作者が助かったことか」 「ほんと、みんなの個性が一言で… あれ? 圭太って、何か口癖 あった? もしかして、ないの?」 「あ、そうだっけ? そうか、そうだよなあ… あ、しいて言えば、 これか?」 「あ、それそれ! いっつもあたしに言いくるめられて、『そうだ よなあ』ばっかり言ってたじゃない?」 「そうだっけ? 俺、詩歌に言いくるめられた覚えはそんなにない けどなあ…」 「よく言うよね? しょっちゅう泣きついてきたのは誰だっけぇ?」 「るせえ。お前だってこれから女子部部長じゃねえか?」 「ううっ… それを言われると辛いぃ…」 「だろ? 言い出しっぺだからしょうがねえけど、俺はずっと部長 してきたぜ? お前も同じ苦しみを味わえよな?」 「むぎゅう… あーあ、憂鬱だなあ。ほんとにあたしなんかに務ま るのかなあ?」 「大丈夫だって。今までだって色んなことやってきたじゃんか?  それの延長だよ」 「そうだよね。色々あったよね? 最初は全然部活を作るなんて事、 考えてなかったんだよね?」 「ほんと、その通り。話の内容だって、停学くらってじゅんと二人 でぶらぶら。どこが『みんなの部活』なんだろうかって、俺でさえ 考えたくらいだからなあ」 「そうそう。最初はあたしを含めて3人だけでちょっと寂しかった よね? でも、同好会作るってときに麗ちゃんやあんちゃんが入っ て来て…」 「いやあ、嬉しかったよなあ。ほんと、誰も来てくれないかなって 思ってたからさ。あんずのおかげで弓道やるって決まったし」 「ビラ配りまでやってようやく弓道同好会が出来たんだけど、あはっ、 今でも覚えてるよ? 生徒総会での圭太の演説!」 「余計なこと覚えてるな、お前…」 「そりゃあもう! だけど、道場作るのが一苦労だったんだよね?」 「ありゃ疲れたよな、ほんと」 「一週間だもんね。で、いよいよ練習だけど… そういえば、あれ? 圭太って、正座ちゃんと出来るようになったんだっけ?」 「…るせえ。それより、その頃の話っていったら、やっぱ合宿だろ? あれって、本当は一回ずつサブタイトルがついてたんだよな?」 「面倒がって書くのやめたみたいだけどね? でも今回は付けたね?」 「楽しかったな、合宿。マラソンしたり、花火したり、宴会したり…」 「ほんと、また今度も行きたいよね? でも、お風呂覗いちゃだめ だかんね? あたしはともかくあんちゃんが嫌な思いするんだから!」 「はいはい。だけどありゃあじゅんが…」 「言い訳無用!」 「わーったよ。以後肝に銘じます。これでいいか?」 「上等上等」 「で、あの練習試合。いきなり『南高』だもんなあ。麗ちゃんも目 のつけどころが違うよなあ」 「ほんと、力の差なんてやる前からわかってたもんね。でも、あれ で圭太は自信がついたんじゃない? じゅん君もやる気だったし」 「いやいや、詩歌さんにはかないませんよ。どういうわけかお前が 一番燃えてたじゃんか?」 「うん。そうだよね。だからどうしても部活にしたかった。公式戦 に出たかったんだ」 「もめたよな、あの一週間。詩歌は休むし、あんずは家出するし、 麗ちゃんはあんずをかくまうし、じゅんは殴り合いの一歩手前まで いったし…」 「でも、ちゃんと部活も出来たし、こうして公式戦にも出られたし、 言う事無しだよね!」 「はいはい…」 「さてっと、本当にこれでお別れなんだよね。何だか嘘みたい」 「そうだよなあ。何てったって、ちゃんと2年生編があるんだから、 ここで終わりって気にはならないよなあ」 「えっ? そんなのあるの?」 「作者が個人的に書くらしいよ? 誰にも見せないっていう、例の 趣味の小説って感じでさ」 「ふうん… でも、あたし達ってこの先どういうことをするの?」 「そりゃあ、後輩も入ってくるし、顧問も… っとと、口止めされ てたんだっけ」 「何かひっかかるなあ。でも、やりたいことは全部終わっちゃった よね?」 「そうだよなあ。作者が本当にやりたかったのは『部活をつくる』、 これだけだったからなあ。今更何をやるんだか」 「おーい、遅いじゃねえかよお!? とっくに準備出来てるぜ!?」 「じゅん、お前… 荷物全部俺に押し付けといて、よく言うなあ… あれ? 今日は酒無し?」 「たまにはいいじゃん? 健全な高校生の、健全な公式戦初出場を 祝う、健全なパーティーなんだからよお」 「それでは、『県立風見鶏高校弓道部の公式戦初出場&あんちゃん の優勝決定戦初出場記念大パーティー』を始めます!」 「まぁた詩歌かよ…」 「ほんとに仕切るの好きだなあ、あいつ…」 「まず的場圭太君、挨拶をお願いします」 「お、おい、ちょっと待てよ!? 何にも考えてなかったっての!  それじゃあ、えーっと…」 「はい、ありがとうございました!」 「…そっか、そうだったよなあ」 「では乾杯をしたいと思います。みんな、コップにジュースは入っ てる?」 「あ、ちょっと待って! 僕、まだだから!」 「麗君、私が入れるわ」 「あ、ありがと…」 「ヒューヒュー! 熱いよ、ご両人!」 「あ、あの、じゅん君、僕達、その…」 「いいっていいって。わかってるって」 「そうそう! 皆まで言うな、だよね? それじゃあ…」 「あ、詩歌が言うのかよ! たまには俺にもちゃんと…」 「これからも、みんなの部活が楽しいものであることを願って…  乾杯!」 「あたし、関係ないけど?」 「それ言ったらおしまいだよ、香織…」  みんなの部活 終わり